母乳石けん

妊婦さんの頃からレッスンに通ってくれている生徒さんが、大切に取りためた母乳で石けん作りにチャレンジしました。
赤ちゃんとお母さんが母乳でつながっていた大切な時間をぎゅっと詰め込んだ母乳石けん。 
母乳は牛乳より豆乳よりお肌に優しいと言われます。
なので、なるべくシンプルに、特別なオプションも加えず長期間の保存が可能なマルセイユのレシピをベースに作りました。
母乳を下処理したものを、苛性ソーダと合わせたら、みるみると色が変化し、最終的にはキレイなオレンジ色のドロッとした液体になりました。
あまりにも鮮やかな色への反応に感動しました。
オイルと合わせた後は、オレンジ色がベージュの優しい色へと変化し1ヶ月の熟成期間を終えたころには、オフホワイトのシンプルな石けんへと落ち着きました。
私もソーパーとして一度はチャレンジしてみたかったので、ステキな機会をいただけて感謝です。おっぱいトラブルに悩み、苦労して戦ってきた彼女。少しずつ搾乳して取り溜めた母乳がいかに貴重なものかを知っているだけに、失敗してはならない…と緊張感がありました。
母乳が出なくなれば、もう二度と作ることができない、特別な石けんなので、今回2本分を作りました。
1本は赤ちゃんの肌を洗うための日常使い用に。
もう1本は母子の大切な思い出を詰め込んだ保存用に。
世界にたったひとつだけの母と子の記念の石けん。  
いつの日か、母乳の思い出話とともに娘さんにプレゼントするそうです。

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